葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

2023-01-01から1年間の記事一覧

「笑顔あふれる天皇ご一家」は、暴力装置の人民に対する人権侵害によって支えられている。

お二人の頭が“ごっつんこ”笑顔あふれる天皇ご一家 御料牧場で静養 【ご結婚30年】 news.tv-asahi.co.jp 天皇に肯定的な感情を持っている多くの「国民」*1にとって、「笑顔あふれる天皇ご一家」の様子は、さぞかし微笑ましいものであるに違いありません。 し…

日韓両国の保守政権による「日韓関係改善」の先にあるのは、米国主導の世界経済体制を守るための戦争である。

日韓関係「良い」急上昇、日本45%・韓国43%…読売新聞と韓国日報が共同世論調査 : 読売新聞 www.yomiuri.co.jp 左派あるいはリベラル派の中にも、日韓両国の保守政権による「日韓関係改善」を喜ばしいことだと思う人が少なからずいるようです。 しかし…

旧ペンネーム「芦部ゆきと」について

私の旧ペンネーム「芦部ゆきと」の「芦部」ですが、これについて某元首相がその名を知らなかったことで話題になった憲法学の大家と関係あるのでは?と思う方もやはりいるようです。しかし、「芦部ゆきと」の「芦部」と某元首相がその名を知らなかったことで…

われわれ左派は「戦後日本は民主主義国家である」という幻想を捨てるべきである。

日本は国民が主権を持つ民主主義国家です。 総務省|選挙の意義 われわれ左派の中にも、「戦後日本は民主主義国家である」と信じて疑わない人は少なからずいるでしょう。 たしかに、戦後日本には、主権が「国民」にあると憲法で定められていますし、主権者で…

人生は一度きりだからこそ……

人生は一度きりだから、悔いなく生きよ――「人生の教師」たちは、私たちにそう説きます。 もちろん私も、たった一度きりの人生を悔いなく生きたいです。たった一度きりの人生、本当に悔いなく生きることができれば、どれだけ幸せなことでしょう。 しかし、む…

旭日旗は日本軍国主義の象徴にほかならない。

韓国では旭日旗を「日本軍国主義の象徴」とする見方がある。 旭日旗掲げ釜山港へ 海自艦、日韓関係改善で:朝日新聞デジタル 韓国では旭日旗を「日本軍国主義の象徴」とする見方がある、というのは正しくありません。なぜなら、旭日旗は日本軍国主義の象徴に…

ペンネームとはてなIDがチグハグになってしまった件

ちょっとモヤモヤしていることを言葉にしてみたいと思います。 思うところあってペンネームを「芦部ゆきと」から「車家とし」(ちなみに、「車家」は乗り物のクルマとは一切関係ありません。ちなみに私は、クルマはおろかに運転免許も持っていません。)変え…

韓国の民主化運動の歴史に関心を持つ日本の人民が忘れてはならないこと

2017年韓国No.1大ヒット!『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』 本予告 - YouTube youtu.be 映画『1987、ある闘いの真実』予告編 - YouTube youtu.be われわれ日本の人民が、光州民主化運動や6月民主抗争といった韓国の民主化運動の歴史に関心を持つこと…

われわれ左派は「戦後日本は平和国家である」という幻想を捨てるべきである。

www.mofa.go.jp われわれ左派の中にも、「戦後日本は平和国家である」と信じて疑わない人は少なからずいるでしょう。 たしかに、戦後日本は「平和憲法」を持つ国です。しかし、戦後日本が「平和憲法」を持つ国だからといって、「戦後日本は平和国家である」…

有権者の6割超が賛成する「防衛力強化」とは何か。

(朝日・東大谷口研究室共同調査)防衛力強化「賛成」6割 侵攻長期化、高止まり 有権者調査:朝日新聞デジタル www.asahi.com 朝日新聞社と東京大学の谷口将紀研究室が実施した共同調査によれば、「日本の防衛力はもっと強化すべきだ」と考えている有権者が…

かけがえのない「平和憲法」を未だ克服されない日本軍国主義の「隠れ蓑」にしてはならない。

「平和国家」はどこへ | 毎日新聞 mainichi.jp たしかに、「戦後」の日本はかけがえのない「平和憲法」を持つ国です。しかし、はたして「戦後」の日本は、本当に「平和国家」だといえるでしょうか。 「戦後」の日本は、日本が犯した侵略戦争への深い反省に基…

「外国人の人権を守らない国は、自国民の人権も守らない」ことは、「外国人の人権保障」における本質的な問題ではない。

「外国人の人権保障」について、「外国人の人権を守らない国は、自国民の人権も守らない」と言う人がいます。 「外国人の人権を守らない国は、自国民の人権も守らない」というのは、たしかにそのとおりです。しかし、「外国人の人権を守らない国は、自国民の…

「ネット右翼」や「某論破王」相手にまともな議論は成り立たない。

ジャン=ポール・サルトル先生は1946年に発表した『ユダヤ人問題の考察』で、いわゆる「反ユダヤ主義者」について次のように語っています。 今、わたしは、反ユダヤ主義者達の「言葉」をいくつか並べたが、それは、みんな馬鹿気ている。「わたしは、ユダヤ人…

「テロ」が民主主義の根幹を揺るがすのではなく、民主主義の崩壊が「テロ」を招く。

若い男が威力業務妨害容疑の現行犯で逮捕された。動機が何であれ、暴力で目的を果たそうとすることは許されず、民主主義の根幹を揺るがす暴挙以外の何ものでもない。 政治家が聴衆と直接、触れ合う街頭活動は、市民と政治をつなぐ貴重な機会だ。そこにつけこ…

本当にどうでもいい話

私の心を煩わせる不安や執着など、他人からすれば本当にどうでもいいことばかりでしょう。 それに、そもそも私が思っている以上に、世間の人たちは私のことなんて気にもしていないに違いありません。つまり、世間の人たちが私のことをどう思っているか気にし…

「維新」の躍進と「立憲野党」の存在意義

統一地方選挙 目立つ「維新」の躍進 | TBS NEWS DIG newsdig.tbs.co.jp 維新の会が支持される理由を「立憲野党」*1が知ることは、たしかに大事です。しかし、それは決して「立憲野党」が選挙に勝つために維新の会と同じことをするためではありません。維新の…

「『防衛力』強化資金」とは、憲法9条に違反する軍事力を強化するための資金である。

「防衛力強化資金」創設法案 立民 維新 国民“十分な審議確保を” | NHK | 自衛隊 www3.nhk.or.jp 「『防衛力』強化資金」について、国民の中には「『防衛力』強化のためなら仕方ない」と思う人も少なくないでしょう。しかし、「防衛力」という言葉を額面どお…

上念司氏の朝鮮学校「スパイ養成」発言は、紛れもなくヘイトスピーチである。

北朝鮮のミサイル発射実験について議論する際、経済評論家の上念司氏が、朝鮮学校について「OBが日本人拉致に関わっていたりする」「スパイ養成的なところもあったり」などと発言した。 朝鮮学校めぐる発言で、MBSラジオ幹部「一部配慮足りなかった」:朝日…

日帝強制動員問題(徴用工問題)の解決は、「国益の観点から、国民のため」にするものではない。

尹氏は韓国政府が6日に発表した徴用工の訴訟の問題をめぐる「解決策」について、「国益の観点から、国民のため」に下した結論だと強調した。 日本に「ふさわしい行動期待」 合意空文化の懸念、尹大統領の答えは [徴用工問題]:朝日新聞デジタル 日帝強制動員…

被害者の尊厳を蔑ろにして加害者を免責する「解決策」では、日帝強制動員問題は決して解決しない。

徴用被害者「物乞いするような金は受け取らない」 韓国政府解決策に反発 | 聯合ニュース jp.yna.co.kr まず忘れてならないのは、日帝強制動員問題(徴用工問題)は日帝による朝鮮植民地支配下における被告企業による人権侵害についての責任問題であり、すな…

ブログ再開のお知らせ

最愛の人である母を失った深い悲しみから未だ立ち直れずにいる私ですが、そんな私の個人的な事情などおかまいなしに日帝強制動員問題は周知のとおり(梶村秀樹先生の言葉を借りて言えば)「非常に緊迫した状況」となってしまっています。そのため、どうして…

無題

最愛の人である母を失い、深い悲しみに暮れる日々を過ごす私です。 私の生は、今はもう自分の人生に意味を与えることができないほどに衰弱してしまいました。 もしかすると、私がこの深い悲しみから立ち直ることができる日はもう来ないのかもしれません。 こ…

お知らせ

いつも拙ブログをご愛読いただきありがとうございます。 突然ですが、しばらくの間ブログの更新を休止いたします。 これは私が、ブログ記事を書くことができる精神状態ではないことによるものです。 いつかまたブログ記事を書くことができる精神状態になりま…

私が日本共産党に望むこと

これまで私は、左翼として日本共産党を批判しながらも支持してきました。そんな私が日本共産党に望むことは、天皇制や日本軍「自衛隊」に対する態度における右翼日和見主義を克服し、「愛国の党」*1からプロレタリアート人民の前衛政党という原点へ回帰する…

口先だけの「反省とおわび」なら意味がない。

歴代内閣の「反省とおわび」の継承 徴用工問題で日本政府が表明検討 [岸田政権] [徴用工問題]:朝日新聞デジタル www.asahi.com もちろん、日本政府が、歴代内閣が示してきた植民地支配と侵略に対する「反省とおわび」について、現在も継承していると表明す…

敵基地攻撃能力の保有は、明らかに専守防衛から逸脱する。

岸田首相「反撃能力は、弾道ミサイル等による攻撃が行われた場合、武力行使の3要件に基づき、そのような攻撃を防ぐのにやむを得ない必要最小限度の自衛の措置として行使するものであり、専守防衛から逸脱するものではありません」 “反撃能力”保有 岸田首相「…

「韓国文化を楽しむ」ことは、日本人が自国の加害の歴史を忘れることの免罪符にはならない。

久しぶりに日韓関係において明るい話題が多い中、やや気になる動きがある。一部の日本の若者の間で、「韓国文化を楽しむには日本の植民地支配への反省が必要だ」という考え方が一定の支持を得ていることだ。文化を楽しむにも、加害者と被害者という構図にと…

徴用工問題は、徹頭徹尾日本の被告企業と日本政府の責任問題である。

社説:徴用工問題の韓国案 解決へ向け日本も協力を | 毎日新聞 mainichi.jp 上掲の毎日新聞の社説を見ても分かるように、日本ではあたかも韓国政府が徴用工問題(日帝強制動員問題)の解決について第一義的な責任を負っているかのような論調が主流を占めてい…

「新しい戦前」についての私見

タモリ「来年は新しい戦前になる」発言、経済学者の金子勝氏が賛同「お笑い界の人はすごい」 - 芸能 : 日刊スポーツ www.nikkansports.com 昨年(2022年)末に、タモリ氏が「来年(2023年)は新しい戦前になる」と発言したことが話題を呼んでいます。 タモリ…

「法治主義」についてのよくある誤解

「法治国家である以上、法律は守られなければならない」というようなことを言う人が少なからずいます。そういう人は、「法治主義」を遵法精神のようなものだと思っているのでしょう。しかし、「法治主義」は遵法精神のようなものではありません。 「法治主義…