葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

2014-01-01から1年間の記事一覧

ポルノグラフィーを制約してよいのは、「エロ」だけである。

かねてより申し上げておりますが、私は、いわゆる漫画やゲーム等の性的な表現を、公権力によって規制することに反対する者です。 ですが、性的な表現が全く無制約であってよいかといえば、そうは思いません。 こんなことを言えば、「オマエは性表現の規制に…

「刑法175条は悪法」だから「逮捕は不当」なのだろうか?

北原みのり氏と「ろくでなし子」氏を逮捕 わいせつ物陳列の容疑 http://huff.to/1vJB00F いわゆるわいせつ物公然陳列事件にまつわる論評において、しばしば「刑法175条(わいせつ物頒布等罪)は悪法だから逮捕は不当だ」という主張が見聞されます。このよう…

或る正義漢の独白

彼は言う。 「私は、彼らの幸福を護るために、日夜戦っている。だが、当の彼らは、私の足を引っ張ることしかしないのだ。いったい彼らは、私が誰のために戦っていると思っているのだろうか。私が、彼らの幸せを護るために戦っていることがどうして分からない…

「大学で学ぶ」ことの意味を、少しだけ考えてみた。

「大学で学ぶ」ことの意味を、素人ながらに少しだけ考えてみました。 「L型大学って何!?」文部科学省が大学を職業訓練校化しようとしていたことが発覚し、ネット大炎上 - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2141414404057677501 たしかに、大学で…

報道機関の本分

産経の前ソウル支局長を在宅起訴 異例の記者訴追、韓国に国内外から懸念 http://huff.to/1shekmZ たしかに、「産経記事問題」に対する朴政権の姿勢は、民主主義社会における報道機関の報道の意義を不当に軽視するものであるといえます。しかし、だからといっ…

キレイな民主主義、キタナい民主主義。

東京新聞:自民 国会デモ規制検討 ヘイトスピーチ 街宣対策に併せ:政治(TOKYO Web) http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014082802000256.html 「うるさくて仕事にならないから、オフィス街周辺での選挙演説や街宣は規制しろ!」 ――こんなこ…

若者の政治的無関心は、「オタク文化」が原因なのだろうか?

先ごろ、某新聞に掲載されていた談話記事で、「若者の政治的無関心は、オタク文化などファンタジーの世界への逃避が原因である」 旨の主張を目にしました。 このような、政治的無関心の原因が娯楽であるとする主張は、何も目新しいものではありません。しか…

女装少年愛序説

今ではやや下火になってきた感がありますが、数年前に巷で起きたいわゆる「男の娘ブーム」は、まだ記憶に新しいかと思います。それは、一部の限られた「界隈」におけるものではなく、マスコミによって「世間一般」にも広められたものでした。 ただ、そうはい…

憲法第9条だけではなく、憲法第21条も未来へ。

5月3日は憲法記念日ということで―― 憲法問題というと、今朝の新聞の紙面を見てわかるように、どうしても憲法第9条がクローズアップされがちです。 もちろん、憲法第9条は日本国憲法で最も特徴的な規定であり、かつ重要な規定であることは言うまでもあり…

「モザイク処理」考

性表現規制反対派諸兄諸姉の中には、性器部分の修正処理に関しても反対する方々もしばし見受けられます。 たしかに、性器部分の修正処理に関しては、本当のところそれを正当化する合理的な理由を見出すことは困難であるのかもしれません。また、なぜ性器部分…

意味のあること、意味のないこと。

私たちは、モノゴトについて「意味がある/ない」といった分け方をします。 しかしながら、はたしてモノゴトに絶対的な意味などあるのでしょうか? そもそも、モノゴトの意味なんて人間が勝手に付与したものであって、人間が存在しなければモノゴトに意味な…

全く未知なる場所。

昔はどちらかといえば旅嫌いな私でしたが、最近は時々ふと旅に出たくなります。 行きたい場所は、何度か訪れたことのある場所であったり、または全く未知なる場所であったり……。 ところで、全く未知なる場所への旅というと、どこか遠くへ旅するイメージが浮…

二次元少女に恋することはそんなに悪いのか?

世間一般では、いわゆる二次元少女(少年)に恋することを異端視する風潮があります。ですが、果たして二次元少女(少年)に恋することの何がそんなに悪いのでしょうか。 「二次元少女(少年)に恋することは一方的なものであって不毛、ナンセンスである」と…

ケネディ大使の真意は?―コロンブスの末裔たち

「賢いイルカ」は特別か 人間との近さ、権利論に発展 - 朝日新聞デジタル (http://www.asahi.com) http://t.asahi.com/dy2v たしかに、ケネディ駐日米大使の「イルカ漁に反対する」との発言に関して、イルカ漁やイルカを食べることの是非を議論することの有…

憲法96条改正論議について、思うこと。

首相、憲法96条「改正すべきだ」 世論への訴え強調 - 朝日新聞デジタル http://t.asahi.com/dvpq 「国会議員のたった3分の1(の勢力)で、国民の6、7割が(改憲を)望んでいたとしても拒否してしまうのが果たしていいのか」という首相の発言は、“政治…

「永遠」なんて、ここにあるのか?~TAROの、「永遠」。

はたして、私たちの生きるこの世界に、「永遠」はあるのでしょうか? 形あるもの、いつかは壊れることを、命には、限りがあることを、なにもかも変わらずに、いられないことを、私たちは知っています。 そうだとすれば、やはり私たちは、この世界で「永遠」…

「フォアグラ」論争とエロティシズム

ファミマのフォアグラ弁当の発売中止騒動 ネットでは行き過ぎた抗議に反発多数 http://huff.to/1e0NqrL 世間を騒がせている、「フォアグラ」の話題。 多くの人が言うように、「食べるということ自体そもそも残酷だ」というのは、たしかにその通りだとは思い…

昨日の私と、今日の私と、明日の私。

自分語りで恐縮ですが、私は子供の頃(それこそ“中2”の頃(!))から20代の半ばまで、或る世界の或る組織に憧れ、その世界のその組織の一員となることに自分の時間を費やしました。 その頃の私は、その組織こそがこの国の正義を実現する者であると信じて疑…

「コンテンツの大量生産・消費と『二次創作』」草稿

商業クリエイター(或いは版権元企業)の中には、いわゆる「二次創作」を良く思わない人もおられるでしょう。その理由として、純粋に作品の世界観を壊されたくないというのもあるでしょうが、やはり、他人の作ったものを利用して稼ごうというのは如何なもの…

悪い天気、良い天気。

私たちはしばしば、雨天を「悪い天気」だと言ったりします(ちなみに気象庁では、「意味がいろいろに解釈され誤解をまねきやすいので用いない」としているようですが…)。 たしかに、雨に濡れると不快ですし、そういった意味では雨天は「悪い天気」なのでし…