葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

2013-01-01から1年間の記事一覧

あれもこれも、本当に「俺達には関係ない」のだろうか?

安倍首相が靖国参拝 「中韓に直接説明したい」:日本経済新聞 http://s.nikkei.com/19h8Mfy 安倍首相の靖国参拝に関しては、「国のために戦って犠牲になった御英霊に対して感謝するのは当然だ」との主張が見聞されます。 そうした主張を唱える人は、自分自身…

選択の「責任」

しばしば、「政権の暴走は、有権者である国民の責任である」といった主張が見聞されます。 かかる主張は、一見すると至極“正論”であるように思われます。ですが、一方でそれに違和感を覚える人も少なくないかもしれません。つまり、「たしかに私は有権者であ…

はたして、本当に「俺達には関係ない」のだろうか?

特定秘密保護法が成立 機密情報、他国と共有 :日本経済新聞 http://s.nikkei.com/18pUpVB インターネット上では、「特定秘密保護法なんて俺達一般人には関係ない」という意見がしばしば見受けられます。そのような意見の主の中には、きっと成人向けゲームや…

民主主義って、いったい何だろう?

東京新聞:「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視:政治(TOKYO Web) http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120102000127.html 今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いか…

政権の“暴走”の原因は、国民の政治的無関心にあるのか?

特定秘密保護法案、衆院で可決 みんなの党から離反者もhttp://www.huffingtonpost.jp/2013/11/26/secret-law-diet-pass_n_4342140.html 政権の暴走の原因は国民の政治的無関心にある、としばしば言われたりもします。 しかし、本当にそうなのでしょうか? そ…

沖縄を旅しました。

先日、沖縄(那覇~糸満)を旅しました。 そして、今回の旅のメインである、平和祈念資料館訪問。 展示内容をどのように受け止めるかは人それぞれでしょうし、「沖縄旅行の際は必ず訪れるべきだ」と他人に強いるつもりはありません。ですが、私自身にとって…

性器を隠すことの意味。

性器を隠すことの意味は、少なくとも現代日本においては、その起源は遥か遠い彼方へと忘れ去られ、いわば“形骸化した慣習”に成り果てたといってもよいかもしれません。 しかし、だからこそその本来的な意味について今一度考えてみることは、性表現に関する諸…

恋する、ということ。

誰かを好きになろうとして好きになることは、もちろんできるでしょう。しかし、反対に、誰かを好きになろうとしなくても好きになってしまうこともあるでしょうし、それがきっと、恋することなのではないでしょうか。 ただ、誰か(あえていえば、誰でも良いか…

「労働」と「遊び」について

「人間の遊び、真に人間的な遊びは、まずは労働であった。つまり、遊びとなった労働だったのである。」(ジョルジュ・バタイユ『エロスの涙』森本和夫訳) 「好きなことを仕事にしたい」 これはきっと、誰もが一度は思い描いたことのある理想ではないでしょ…

必然の連なりという物語。

結末から見れば必然の連なりのようなものであっても、頭から見た途端に、必然の連なりに見えたそれは、脆い偶然の重なりに過ぎないものであるという真実の姿を曝け出す。 なのに人は、どうしてもそれを必然の連なりとして語りたがるのだ。 そして、人は必然…

「自由」と「義務」について

自由には義務を伴う。 この、反論の余地がないように見える「正論」。 しかし、「自由」との関連で「義務」を考える場合、いったい「義務」はいかなる性質を持つものといえるでしょうか。 私が思うに、「義務」を「自由」に伴うものとしてその範囲で考える以…

現実

「私は、正しく『現実』を知っている。」 そう誇らしく思う気持ちは、わからなくも、ない。 しかし、 はたしてその『現実』の認識は正しいか? その『現実』は真なる『現実』か? 一度くらいは疑ってみるのも、決して悪いものではない。 私は、思う。 人は、…

世界の数は、いくつある?

恋愛シミュレーションゲーム(いわゆるギャルゲー)をプレイしたことのある方であればご存知だと思いますが、かかるゲームの多くにおいて、「マルチエンディング方式」が採られているのが一般です。その結果、恋愛シミュレーションゲーム内では、複数の世界…

「エロ」は悪ではない。しかし、「エロ」は背徳である。

「タブーが完全に取り払われたとき、はたしてエロティシズムが生きのびられるものかどうか、わたしには全く確信がないからである。」(澁澤龍彦『エロティシズム』中公文庫) 私自身の考えも、「エロ」は絶対悪ではないが、しかし“市民権”を認めてもらいたい…

「不安」と「絶望」について

現代の若者は将来に不安を感じ、将来に絶望している。 巷で見かける、この言説。現代の若者の心境を表したものとして、一見至極的確とも思えます。 ですが、はたして本当に至極的確といえるのでしょうか。 私が思うに、未来は確実に知ることができないもので…

私は平和ボケ野郎です。

集団自衛権容認へ決意=安倍首相、自衛隊幹部に訓示(時事通信) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130912-00000052-jij-pol 集団的自衛権の行使に反対する声に対し、「現実が見えていない、脳ミソお花畑だ」と言う人がいます。 そのように…

〈生きる〉ということの価値。

「希望を持って生きねばならぬ、という価値観は捨てた方がいいし本当はこの世は生きるに値しない。でも子供に向かってそんなことは言えないので『とりあえず生きてみて下さい』と言うのが私の本音です。」 昨今話題の、宮崎駿監督の言葉。 しかしながら、〈…