葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

「ヒノマル」は、昔も今も日本帝国主義の象徴である。

日本の国旗損壊 刑法改正し処罰規定検討 自民 下村政調会長 | NHKニュース

 

おそらく日本国民の多くは、日本の国旗である日章旗、いわゆる「ヒノマル」を、旭日旗と違って日本帝国主義とは無関係であると思っていることでしょう。

たしかに、「ヒノマル」は日本の国旗として認められています。しかし、それは「ヒノマル」が日本帝国主義とは無関係であることの理由にはなりません。

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「ヒノマル」は、「天皇の国」である大日本帝国においても事実上の「国旗」でした。そして、朝鮮や台湾をはじめとするアジアの諸国を植民地支配した大日本帝国は、この「ヒノマル」の旗の下で人民を抑圧し搾取しました。それゆえ、「ヒノマル」は天皇とともに日本帝国主義の象徴なのです。

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戦後の日本国は、戦前の大日本帝国とは異なる、日本帝国主義と決別した民主主義国家であるという建前です。しかし、本当に日本国が日本帝国主義と決別したというのであれば、日本帝国主義の象徴である「ヒノマル」を国旗にすることはできないはずです。これに対して、右派は「アジアやアフリカを侵略し植民地支配したヨーロッパ諸国は国旗を変えてない」と言うかもしれません。しかし、それはそうしたヨーロッパ諸国が帝国主義といまだ決別していないというだけの話であって、「戦前の大日本帝国とは異なる、日本帝国主義と決別した民主主義国家である」はずの日本国が日本帝国主義といまだ決別していないことの言い訳にはなりません。

自民党の極右議員らが目論む、日本帝国主義の象徴である「ヒノマル」に抗議する人民を弾圧するための刑法改悪は、「ヒノマル」が昔も今も日本帝国主義の象徴であること、そして日本が日本帝国主義といまだ決別していないことを如実に表しています。たとえ憲法が変わっても、日本に天皇が君臨し「ヒノマル」の旗がはためくうちは、日本が日本帝国主義と決別した民主主義国家になることは決してありません。つまり、日本が本当に日本帝国主義と決別した民主主義国家になるためには、日本の人民が自らの手で天皇制を廃止するとともに、自らの手で「ヒノマル」を破り捨てることが必要です。そのためにも、われわれ日本の真の民主化を希求する人民は、この自民党の極右議員らが目論む、日本帝国主義の象徴である「ヒノマル」に抗議する人民を弾圧するための刑法改悪を絶対に許してはなりません。もしこれが許されるとしたら、思想・良心の自由や表現の自由を保障する素晴らしい日本国憲法も「絵に描いた餅」になってしまうでしょう。それとも、自民党の極右議員が言う「日本の名誉」とやらのほうが、基本的人権や民主主義といった人類の普遍的な価値よりも重いのでしょうか。しかし、それはまさに「ヒノマル」が象徴する日本帝国主義の論理です。