葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

護憲派市民は、「日本が戦争に巻き込まれる」という被害者意識をそろそろ捨てるべきである。

日米作戦・台湾有事「沖縄を戦場にさせない」超党派組織を結成へ 学者ら、保守系にも賛同募る - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

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いわゆる「台湾有事」で再び沖縄が戦場にされることがあってはならないのはもちろんです。

もっとも、「台湾有事」で戦場にされるのは、決して沖縄だけではありません。「台湾有事」では、アメリカ軍と日本軍「自衛隊」によって、沖縄のみならず、台湾、そして中国大陸も戦場にされてしまうのです。日本人の多くは、「台湾有事」について「アメリカの戦争に日本が巻き込まれる」と言いますが、それは大きな勘違いです。日本はアメリカの戦争に巻き込まれるのではなく、主体的かつ積極的に関与するのです。日本軍「自衛隊」が進める琉球弧の軍事要塞化*1は、まさにその準備なのです。「台湾有事」では、沖縄は攻撃目標になる*2だけでなく、アメリカ軍と日本軍「自衛隊」の攻撃用軍事拠点になる*3のだということを、日本人は決して忘れてはなりません。

護憲派市民は、よく「戦後日本は、憲法9条のおかげで戦争に巻き込まれずに済んだ」と言います。たしかに、戦後日本は、憲法9条のおかげで自らの手を血で汚さずに済んでいます。しかし、戦後日本は、憲法9条があるにもかかわらず朝鮮戦争ベトナム戦争といった「アメリカの戦争」に加担し、暴利をむさぼってきました。そして、いまや日本は、憲法9条があるにもかかわらず世界第5位(2021年現在)の強大な軍事力を持つ*4軍事大国となりました。このような日本の再軍国主義化を推し進めてきたのは、たしかに自民党政権とそれを支える右派国民です。しかし、「(戦後日本が、憲法9条があるにもかかわらず朝鮮戦争ベトナム戦争といった「アメリカの戦争」に加担し、暴利をむさぼってきたにもかかわらず)戦後日本は、憲法9条のおかげで戦争に巻き込まれずに済んだ」と寝言を言いながら、暗い「負の歴史」のことなど忘れて「戦後日本の平和」を謳歌してきた護憲派市民も、決して責任を逃れることはできません。

憲法9条は、日本が戦争に巻き込まれないための「お守り」ではなく、日本が再び戦争の加害者にならないことを誓うものです。護憲派市民は、そのことを改めて認識し、「日本が戦争に巻き込まれる」という被害者意識を捨てるべきです。それは、憲法9条を本当の意味で護るために必要なことです。