葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

憲法9条を護るために、まずは日本政府・与党に憲法9条を守らせよう。

憲法9条に関して最も取り沙汰される問題は、おそらく「9条改憲」でしょう。

もちろん、日本を再び「戦争のできる国」にしないためには、憲法9条を変えないこと、すなわち憲法9条を護ることが必要です。しかし、政府・与党は、そもそも憲法9条を守っているでしょうか。

たしかに、戦後の日本は、憲法9条があることで自らの手を血に染めてこなかったといえます。しかし、朝鮮戦争ベトナム戦争を考えればわかるように、戦後の日本は、憲法9条があるにもかかわらずアメリカの戦争に加担し、その「恩恵」にあずかってきました*1。そして、今もなお日本は、憲法9条があるにもかかわらずアメリカの戦争に加担しようとしている*2のです。

日本政府は、日本軍「自衛隊」について「我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織であり、憲法に違反するものではない」と強弁してきました*3。しかし、日本の軍事力が世界第5位(2021年現在)であること*4や、戦争法*5の制定により日本がアメリカと一緒であれば「いつでもどこでも戦争できる国」になったこと*6などに鑑みれば、もはや日本軍「自衛隊」は、憲法第9条が保持を禁じている「戦力」であると言わざるを得ません。それにもかかわらず、日本国民の多くが日本軍「自衛隊」を受容し、また、マスメディアや国民が日本軍「自衛隊」とアメリカをはじめとする帝国主義諸国の軍隊による軍事的な共同行動*7に違和感を覚えないというのは、「9条改憲」に負けず劣らず恐ろしいことであると私は思います。

たとえ憲法9条を護ることができても、政府・与党が憲法9条を守らないのであれば元も子もありません。憲法9条を護りたい私たちは、憲法9条を護るために、まずは日本政府・与党に憲法9条を守らせましょう。