葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

「防衛力強化」に名を借りた日本のさらなる軍事力強化に断固反対する。

規模・財源、反撃能力が焦点 防衛力強化、18日から与党協議:時事ドットコム

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日帝・岸田政権は、「日本周辺の安全保障環境の悪化」を理由に「防衛力」を抜本的に強化する方針を打ち出しています。しかし、はたしてそれは本当に「防衛力」の強化なのでしょうか。

「戦後の日本には憲法9条があるのだから、日本が再び他国を侵略することは決してない」と信じている国民は多いことでしょう。

たしかに、戦後の日本には戦争の放棄と戦力の不保持をうたう憲法9条があります。しかし、戦後の日本は、憲法9条があるにもかかわらず、ベトナム戦争(1960~75年)やイラク戦争(2003~11年)といったアメリカの侵略戦争に加担してきました。そして、いまや世界第5位(2022年現在)の強大な軍事力を持つ*1軍事大国となった日本は、2015年に戦争法*2が制定されたことによって、「集団的自衛権」の名の下に*3世界最強の軍事力を誇る唯一の軍事超大国であるアメリカの侵略戦争に参加できるようになりました。つまり、今の日本は、憲法9条があるにもかかわらず「いつでも戦争ができる国」なのです。

こうして、「集団的自衛権」の名の下にアメリカの侵略戦争に参加できるようになった日本は、アメリカとともに対中国戦争に向けた準備を着々と進めています*4。これは、つまるところ米国主導の東アジア国際秩序、ひいては米国主導の世界経済体制を守るための戦争の準備です。国民の多くは、在日米軍と日本軍「自衛隊」が日本とその国民を守るためのものであると信じているようです。しかし、そもそも在日米軍も日本軍「自衛隊」も日本とその国民を守るためのものではなく、在日米軍は米国主導の東アジア国際秩序を守らんとする暴力装置であり、日本軍「自衛隊」は米国主導の東アジア国際秩序を守ることを通じて日本の「国体」(=天皇制国家であること)を護らんとする暴力装置なのです。

日帝・岸田政権が打ち出す「防衛力」の抜本的強化は、まさにかかる米国主導の東アジア国際秩序を守るための対中国戦争に向けたものです。日本が「集団的自衛権」の名の下に米国主導の東アジア国際秩序を守るための対中国戦争に参加することは、憲法9条の下において許容されている自衛権の範囲を超えるものであって、戦争の放棄をうたう憲法9条に違反し、到底許されるものではありません。つまり、日帝・岸田政権が打ち出す「防衛力」の抜本的強化は、実のところ憲法9条に違反する侵略戦争に向けた日本のさらなる軍事力強化であって、決して許されないものなのです。

私は、日帝・岸田政権による対中国戦争に向けた、「防衛力強化」に名を借りた日本のさらなる軍事力強化に、断固として反対します。