葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

「東アジア反日武装戦線」が本当に壊そうとしたもの

桐島聡容疑者と名乗る人物 死亡を確認 入院先の病院で|NHK 首都圏のニュース

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私たちが今、自分たちの活動としたいと思っていることは、突き詰めて言うと「反戦」、戦争に反対し、戦争をなくす、させないようにしてゆくことです。それを「東アジア反日武装戦線」の人たちは、「戦争責任を問う」、アジアへの侵略の責任を問うという所に求めました。過去の戦争を、被害者としてしか捉えなかった日本人の意識を問いつめました。その中に自分たちもいるということ、何もしないでいる自分たちがいることに気付きました。そしてそれは過去の戦争に対する追及だけでなく、当時、多くの日本企業が続けていた資本主義的な侵略的行為に向けられていきます。

 

映画『狼をさがして』(原題:The East Asia Anti-Japan Armed Front) | 憲法研究所 発信記事一覧 | 憲法研究所

たしかに、「東アジア反日武装戦線」による爆弾闘争は、方法としては誤りだったと思います。

しかし、彼らが本当に壊そうとしたものは、日帝の植民地体制下で植民地人民を搾取して肥え太ってきた日帝植民地主義と、アメリカ帝国主義を後ろ盾として戦後再び東アジアを経済的に侵略し韓国をはじめとする東アジアの勤労人民を搾取してますます肥え太っていく日帝新植民地主義です。そして、それは本当であれば戦後の日本人が民主主義的な方法で壊さなければならなかったはずの継続する植民地主義なのです。

日本人の多くは、「東アジア反日武装戦線」を「凶悪な極左テロリスト」と呼んで否定的な評価を下します。もちろん、先にも述べたように「東アジア反日武装戦線」による爆弾闘争は方法として誤りだったと思いますし、左翼を自認する私も彼らがとった冒険主義的な方法を手放しで肯定するつもりはありません。しかし、彼らがとった暴力的な方法とは異なる民主主義的な方法で継続する植民地主義を壊すことをせず、日帝新植民地主義によって搾取され抑圧される東アジアの勤労人民の犠牲の上に成り立つ「戦後日本の経済繁栄」を謳歌してきた多くの日本人に、はたして「東アジア反日武装戦線」の目的までも否定する資格があるのでしょうか。