葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

辺野古新基地建設問題は人権の問題である。

9月後半に予定される玉城デニー知事の国連人権理事会への出席を前に、自民党県連と同会派は6日、県庁で知事と面談し、人権理事会での発言について「辺野古問題を人権問題と結びつけず、冷静な発言をしてほしい」などと申し入れた。

 

「辺野古、人権問題に結びつけないで」 沖縄の自民県連が玉城知事にくぎ刺す 国連出席を前に - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

辺野古問題を人権問題と結びつけず、冷静な発言をしてほしい」と言う自民党沖縄県連は、大きな勘違いをしています。

対中国戦争に向けた*1米軍と日本軍「自衛隊*2の新たな出撃拠点づくりである辺野古新基地建設は、沖縄はもちろん東アジアの人民の「ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利」すなわち平和的生存権日本国憲法前文)を侵害するものにほかなりません。つまり、辺野古新基地建設問題は平和的生存権という人権の問題なのです。自民党沖縄県連は辺野古新基地建設問題を人権問題と結びつけるなと言いますが、平和的生存権という人権の問題である辺野古新基地建設問題を人権問題と結びつけるなというのがそもそも無理な話です。

人権は多数決によっても奪えない価値ですから、たとえ「国民」の多数が辺野古新基地建設に賛成したとしても、それによって平和的生存権の侵害が正当化されることはありません。それを考えると、辺野古新基地建設という政府による人権侵害に「お墨付き」を与える*3最高裁判所は、もはや「人権保障の最後の砦」ではなく「人権侵害の共犯者」だと言わざるを得ないでしょう。

玉城知事は、国際社会に対し、名護市辺野古の新基地建設問題をはじめ、基地から派生するさまざまな問題の解決の必要性を訴える姿勢を表明。「これらの問題が沖縄だけの問題ではなく、人権や民主主義という普遍的な問題であることについて、沖縄県の考えを訴えていきたい」と話した。

 

玉城デニー知事が18日にも国連で演説へ 「沖縄だけでなく、人権や民主主義の普遍的な問題」 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

辺野古新基地建設問題は平和的生存権という人権の問題ですから、玉城デニー沖縄県知事の言う通り、それは「沖縄だけの問題ではなく、普遍的な問題」です。それゆえ、辺野古新基地建設問題を考えるとき、米・日の対中国戦争に巻き込まれる沖縄の人民のことだけでなく、辺野古新基地から出撃する米軍と日本軍「自衛隊」に殺される東アジアの人民のことも決して忘れてはなりません。そして、米軍と日本軍「自衛隊」に殺される東アジアの人民のことを考えると、沖縄はもちろん、日本のどこにも米・日軍基地(米軍と日本軍「自衛隊」の一体化*4のことを考えると、もはや米軍基地に反対するだけでは不十分です。)は要りません。