葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

「自民党政権とカルト教団の癒着」問題の本質

【独自】安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体「統一教会」の名前(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)

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安倍元首相射殺事件*1をきっかけに、自民党政権と宗教団体「統一教会*2の癒着問題が取りざたされています。

国際勝共連合*3を通じた自民党政権と「統一教会」の癒着関係は、昨日今日に始まったことではありませんが、かかる自民党政権と「統一教会」の癒着について、自民党政権に批判的な「リベラル派」の中には、「自民党政権が『統一教会』に操られている」あるいは「日本が『統一教会』に支配されている」と思いたい人が少なくないようです。しかし、「自民党政権が『統一教会』に操られている」あるいは「日本が『統一教会』が支配されている」というのは、大きな勘違いです。

自民党政権と「統一教会」の癒着は、「自民党政権が『統一教会』に操られている」あるいは「日本は『統一教会』に支配されている」というものではなく、自民党政権とそれを支える反共主義者たちが、反共主義体制を維持・強化するために「統一教会」を利用してきたことによるものです。つまり、自民党政権と「統一教会」の癒着問題の本質は、自民党政権が体制を維持・強化するためならカルト教団をも利用するような政権であるということなのです。「我が国がカルト教団に乗っ取られてしまう」と憂う「リベラル派」は、そんなことよりもまず「我が国」が体制を維持・強化するためならカルト教団をも利用するような国であることを憂うべきです。また、「日本が『統一教会』に支配されている」という言説は、それが誤りであるだけでなく、「統一教会」が韓国発祥のカルト教団であることから「韓国悪魔視」ひいては民族差別につながりかねない点でも問題があります。

今般の安倍元首相射殺事件をきっかけとした自民党政権と「統一教会」の癒着問題においては、「統一教会」がいかに危険なカルト教団であるかを語る人が多く見受けられます。もちろん、「統一教会」がいかに危険なカルト教団であるかを語ることそれ自体は、決して悪いことではありません。しかし、今般の安倍元首相射殺事件をきっかけとした自民党政権と「統一教会」の癒着問題において日本の国民が何よりもまず問うべきは、自民党政権とそれを支える反共主義者たちが、反共主義体制を維持・強化するために、そのような危険なカルト教団を利用してきたことです。どうか、くれぐれも問題の本質を見誤らないでください。日本の国民にとって、自民党政権と「統一教会」の癒着問題は、ほかならぬ自国の政治問題なのです。