葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

憧れの島の、チェジュブルー。

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韓国の제주도(チェジュ(済州)島)は、私にとって子供の頃からの憧れの島でした。もっとも、子供の頃の私にとって、제주도は「済州島」であり、それは「チェジュ島」ではなく「さいしゅうとう」でした。そんな憧れの島・제주도が、私にとって「済州島」から「チェジュ島」になったのは、いつからだったでしょうか。そして、제주도が、私にとって「チェジュ島」から제주도になる日は、はたして訪れるのでしょうか。

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過日、私はようやく子供の頃からの夢が叶い、チェジュ島を旅しました。

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「韓国のハワイ」とも呼ばれるチェジュ島、その名前を聞いて真っ先に「美しい青い海」を思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。私も、チェジュの海の青さについては、実際にチェジュ島を訪れる以前から写真や映像を通して知っていました。しかし、実際にチェジュ島を訪れ、この目で見たチェジュの海の青さは、写真や映像では(知ることはできても)感じることのできない、まさに感動的な青さでした。

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チェジュの海の、この青さを、私は「ケラマブルー」や「八丈ブルー」のように、「チェジュブルー」と呼びたいと思います。

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この綺麗な海で育まれた海の幸が美味しくないわけがない、ということで、済州市民の台所である東門市場では、新鮮な刺身を堪能しました。

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東門市場・名品海雲台活魚直売場

どの刺身も新鮮で美味しかったですが、その中でも特に참돔(真鯛)の刺身が、もちもちとした食感とほんのり甘い旨みで、最高に美味しかったです。

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東門市場・月尺刺身センター(月尺水産)


ちなみに、こちらの市場では、鮮魚店の店頭で購入した刺身の盛り合わせを、別途おつまみ代を支払い店内の食堂に持ち込んでいただくという、市場ならではの楽しみ方ができます(ちなみに、どのお店も明朗会計なので安心です。)。

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チェジュ島では、「通りから家の入り口まで通じる狭い路地」を意味する「オルレ」をはじめ、素敵なトレッキングコースが充実しています。

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運動不足で体力に自信がない私も、ドラマ『空港に行く道』*1のロケ地として有名になった*2吾照浦口のトレッキングコースを、ほんの少しだけ歩いてみました。その日はあいにくの空模様でしたが、むしろ曇り空が、静寂な入り江の幻想的な雰囲気と、入り江から見える世界自然遺産・城山日出峰の神秘的な雰囲気を引き立たせているように感じました。

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チェジュ島は鉄道がなく、島での主な移動手段はタクシーか路線バスとなります。利便性を考えるとタクシー利用がベストでしょうが(昔から日本人観光客の多いチェジュ島では、日本からインターネットや電話で予約できる観光タクシーもあるようです)、しかし、「チェジュ島の路線バスに乗る」というのが旅のテーマ(というほどのものではないかもしれませんが)の一つだった私は、少々の不便さを甘受して路線バスを利用しました。その結果、時間が足りずいくつかの場所の訪問をあきらめなければならなかったというデメリットもありましたが、しかし、バス停でバスを待つ間、(韓国の旅ではよくあることかもしれませんが)ソウルから旅行でいらしたご年配のご夫婦としばしの会話を楽しむことができました。もっとも、拙い私の韓国語ではスムーズな会話はできませんでしたが、優しいご夫婦のおかげで、それも良い旅の思い出になりました。

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私の拙い短文でチェジュ島の魅力をどれだけお伝えできるか、正直なところ自信がありません。ただ、たしかにチェジュ島は、今も変わらず「日本から一番近い海外のリゾートアイランド」です。

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済州4.3平和公園・慰霊祭壇

すなわち、チェジュ島は、日本人にとって単なる「日本から一番近い海外のリゾートアイランド」ではありません。つまり、私たちは、<帝国>に抑圧・搾取され、そして翻弄され蹂躙されたチェジュ島の歴史を、決して忘れてはならず、あるいは知らなければならないということです。この点に関しては、いずれ稿を改めて書きたいと思います。

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済州抗日記念館