葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

「煽動機関」と化した、日本のマスメディアの頽落。

「日本製品買うな」まさかの条例案にソウル市民は…

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000148280.html

news.tv-asahi.co.jp

テレビ朝日がネット配信しているこの記事、「スーパーJチャンネル」の放送をネット配信用に編集したものでしょうが、これを見る限りでは、問題の条例案の内容が「日本製品買うな」というものであることしか分かりません。このように、問題の条例案の内容が不明確である一方、

「ソウル市民たちの間では日本製品が変わらず人気となっているようです」

「今回のソウル市議会の条例案だが、市民にはどのように受け止められているか?」

などと報じていることから、この記事を閲覧した人は、市民が日本製品を購入することを禁止する条例案であると認識するでしょう。

しかしながら、その認識は正しくありません。それというのも、洪聖龍ソウル市議会議員が提出した問題の条例案は、「ソウル市庁、市議会、市の傘下機関が日本の戦犯企業と随意契約を締結しないようソウル市長が努力しなければならない」とするものであって、市民が日本製品を購入することを禁止するものではないからです*1。しかるに、この記事は条例案の内容が明確にしない一方で、先に述べたように「ソウル市民たちの間では日本製品が変わらず人気となっているようです」あるいは「今回のソウル市議会の条例案だが、市民にはどのように受け止められているか?」などと報じているのですから、この記事は閲覧者の誤解を誘発する意図で編集されたのではないかと勘繰りたくなります。

それにしても、なぜテレビ朝日はこのような閲覧者の誤解を誘発する記事をネットで配信するのでしょうか。思うに、これまで述べたように閲覧者の誤解を誘う編集である点、記事中で記者が「反日」などという言葉を用いている点、そしてこの記事がネット配信用に編集されたものである点に鑑みると、それは韓国に対する日本国民の敵意や蔑視を煽る意図のものであると言わざるを得ないでしょう。実際に、ネット上ではこの記事をもとに韓国に対する日本国民の敵意や蔑視が煽られてしまっています*2。また、昨今のテレビ朝日の報道姿勢*3も、この記事が韓国に対する日本国民の敵意や蔑視を煽る意図で編集され、ネット配信されたものであることを強く疑わせます。

残念ながら、テレビ朝日はもはや報道機関ではなく、産経同様の「煽動機関」と化してしまったようです。もっとも、それはテレビ朝日に限った話ではありません。昨今の「徴用工問題」や「韓国海軍レーダー照射問題」に関する日本のマスメディアの報道をみてわかるように、「対韓国」に関して日本のマスメディアは、揃いも揃って「煽動機関」と化してしまっています。昨今、「記者は国民の代表として質問に臨んでいる」という東京新聞の見解を否定する官邸の態度が問題となっていますが*4、官邸の傲慢な態度は言語道断だとしても、はたして「煽動機関」と化した日本のマスメディアが、本当に私たちの「代表」でいいのでしょうか。もっとも、韓国に対する国民の敵意や蔑視を煽る日本のマスメディアの姿勢は、「国民」にとっては「国民の代表」に相応しいものなのかもしれませんが。

 

*1:

jp.yna.co.kr

*2:※差別的表現多数につき閲覧注意。本来このような「まとめサイト」は引用したくありませんが、問題を可視化するためにあえて引用します。

blog.livedoor.jp

*3:

matome.naver.jp

*4:

www.asahi.com