あしべの自由帳

芦部ゆきとが言いたいことを書き綴るだけの、そんな「自由帳」です。

「レーダー照射問題」は、ほかならぬ日本自身の問題である。

[コラム]韓日間レーダー照射論争の自画像 : 社説・コラム : hankyoreh japan

 

日本では、昨年の暮れから連日のように報道されている「レーダー照射問題」。この問題に関する日本国民の関心は、おそらく「日本が正しくて、韓国が間違っている」かどうかということでしょう。たしかに、揃いも揃って「日本が正しくて、韓国が間違っている」という論調の日本のマスメディアの報道に日夜接していたら、そのような関心しか持てなくなるのは無理もありません。しかし、私が思うに、日本国民が本当に問うべきなのは、「日本が正しくて、韓国が間違っている」かどうかではなく、もっと別のことです。すなわち、それは「不確かな話を基に日本の政府とマスメディアが国民の韓国に対する敵意を煽り、国民が政府の思惑通りに煽られている」ということです。

2018年12月28日付けの時事通信社の報道によれば、“韓国政府は11月、日韓合意に基づく元慰安婦支援財団の解散を決定。元徴用工訴訟をめぐり日本企業への賠償判決も相次ぎ、首相は「韓国に対し相当頭にきていた」(自民党関係者)*1”とのこと。安倍政権に好意的な時事通信社としては、この記事で安倍首相の指導力をアピールすることを狙ったつもりなのでしょうが、皮肉にもこの記事が明らかにしたのは、首相の個人的な感情で政府の外交方針が決まってしまうという「安倍首相の独裁者ぶり」でした。もし、本当に日本が「成熟した民主主義国家」だというのであれば、日本国民はこのような安倍政権の態度を許してはならないはずです。しかるに、国民もマスメディアも反民主主義的な安倍政権の態度を許さないどころか、むしろマスメディアは国民の韓国に対する敵意を煽り、国民は煽られるという始末です。このような国が、はたして本当に「成熟した民主主義国家」だと言えるのでしょうか。

昨今の「徴用工訴訟判決」以降(もっとも、その予兆は「平和の少女像問題」の時からありましたが)、どうやら日本は完全にタガが外れてしまったようです。前出の「自民党関係者の暴露」に鑑みても、今般の「レーダー照射問題」にかこつけた韓国敵視煽動が「徴用工訴訟判決」以降の韓国敵視煽動に連なるものであることは明らかだと言えます。そうであれば、本来「歯止め」であるべきはずの“リベラルメディア”が、この流れに歯止めをかけなければならないはずなのですが、歯止めをかけるどころか、むしろ政府にこぞって協力し韓国に対する国民の敵意を煽っているのですから、もはや常軌を逸しているとしか言いようがありません。このような危機的状況に歯止めをかけるためにも、私は今般の「レーダー照射問題」を日本自身の問題と捉え、「不確かな話を基に日本の政府とマスメディアが国民の韓国に対する敵意を煽り、国民が政府の思惑通りに煽られている」ことを批判的に問うべきであると主張します。