葦辺の車家ブログ

自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない車家(くるまや)ゆきとが感じたこと・考えたことをそこはかとなく書き綴ります。

日帝強制動員歴史館を見学しました。

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過日、韓国の釜山を旅した私は、国立日帝強制動員歴史館*1を見学しました。

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ご存知のように、昨今の日本では、日帝による加害の歴史を正当化する歴史修正主義が大手を振ってまかり通っています。

先般の徴用工訴訟判決に関しても、安倍首相は「徴用工でなく労働者だ」などと言って、問題を矮小化しようと躍起になっています*2。しかし、いくら「徴用工」を「労働者」に言い換えようと、決して変えられないことがあります。それは、日本帝国主義による暴力的な支配によって、多くの朝鮮人の尊厳が踏みにじられたということです。しかるに、日本政府や歴史修正主義者たちは、どうして日帝による加害の歴史を平気で否定し正当化できるのでしょうか。正直、私にはそれが理解できません。

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残念ながら、日本国民の多くも、日本政府や歴史修正主義者たちの戯言を鵜呑みにして、日帝による加害の歴史を正当化に加担してしまっています。おそらく、彼らの多くは、日本政府や歴史修正主義者たちの主張がどれほど正しいか(どれほどおかしいか)ということにさしたる関心はなく、「過去の出来事をいつまでも根に持ち、日本に刃向かい続けるなんて、韓国は酷い国だ」といった程度の認識なのでしょう。日本国民の多くがその程度の認識しか持てないのは、つまるところ日帝による加害の歴史を学んでいないからなのだと思います。日本国民は、一人の人間として日帝による加害の歴史を真摯に学んでも、なお日帝による加害の歴史を正当化し続けるでしょうか。私は、決してそんなことはないと思います。

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そもそも、加害国の国民である私は、なぜ被害国である韓国の釜山まで足を運ばなければ、日帝による加害の歴史を学ぶことができないのでしょうか(もっとも、私は日帝による加害の歴史を学ぶために釜山まで足を運ぶことも、それはそれで大切なことだと思っています。)。思うに、加害国である日本にこそ、日帝強制動員歴史館のような日帝による加害の歴史を学ぶことのできる場所が必要です。

そうはいっても、現時点では日本で日帝による加害の歴史を学ぶことが困難である以上、日帝による加害の歴史を学ぶためには韓国へ足を運ぶ必要があります。私は、ぜひ一人でも多くの日本国民が、韓国にある日帝強制動員歴史館のような日帝による加害の歴史を学ぶことのできる場所を訪問し、一人の人間として日帝による加害の歴史を真摯に学んでほしいと、切に願います。

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なお、韓国にある日帝による加害の歴史を学ぶことのできる場所として、私が個人的におすすめしたいのは、日本語による解説が充実しており、アクセスも便利な「釜山近代歴史館」です*3。釜山へ旅行される方は、ぜひ一度見学してみてください。