はたして、私たちの生きるこの世界に、「永遠」はあるのでしょうか?
形あるもの、いつかは壊れることを、命には、限りがあることを、なにもかも変わらずに、いられないことを、私たちは知っています。
そうだとすれば、やはり私たちは、この世界で「永遠」に手を触れることはできないでしょうか。やはり「永遠」なんて、ここには無いのでしょうか。
しかし――
「この世界では物として残ることが永遠ではない。その日その日、その時その時を、平気で生きている。風にたえ、飢えにたえ、滅びるときは滅びるままに。生きつぎ生きながらえる、その生命の流れのようなものが永劫なのだ。」(岡本太郎『沖縄文化論 忘れられた日本』中公文庫)
なるほど、「永遠」は、ここにあるのかもしれません。